800画報アニメ観戦記
アニメの感想とか近況報告
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総評
ラノベ原作アニメが苦手な僕にとって異能力バトル物でしかも2クールのアニメを最後まで見続けたのは結構な驚き。つまりはそれだけ門外漢でも楽しめるように作られていたって事なんだろうな、と。アニメを観てるだけでも原作が優れているんだろうということが伝わってくる作品でした。個人的に良かったポイントは2点あります。
1点目はラノベ特有の所謂、学園物のフォーマットに囚われなかった事。一応陰陽塾という箱は用意しつつも必要があればそこより外の世界にキャラクターが飛び出していけるように作っていたし、また学園の外の世界もきちんと描けていたので世界観の広がりを感じることができました。
2点目は子供の役割と大人の役割がハッキリしていた点。いくつかの例外はありつつも、基本的なパワーバランスが大人勢 > 子供勢というようになっており、力押しで子供の論理が大人の論理を圧倒するといったラノベ的展開を避けていたのが好印象でしたね。
また主人公が自分の無力さと向き合う描写が多くて丁寧に青年の成長を描こうとしていることが伝わってきました。
とはいえ残念な部分も無いわけではないです。
特に17話は作画・シナリオともに崩壊するという惨憺たる有り様で、しかもシナリオ上重要な転換点の一つだったためかなりガッカリしました。
作画にしろシナリオにしろ比較的丁寧に作りこんでいた作品だけに、この回のミスは惜しいなぁと思います。
また17話と絡んでの話になるかもしれませんが陰陽庁側の壊れキャラだった鏡伶路のキャラ描写が甘く、単に困った人みたいに描写されていたのがガッカリでしたね。しかも鏡は主人公がラストに対峙することになるキャラだったので、だったらもうちょっと因縁なり鏡なりの信念なりを描いて欲しかったなぁという感じです。
と、まぁ手放しに褒めるわけではありませんが基本的に良質な作品だったと思います。2クールの終わりもちょうど区切りで終わらせつつまだまだ先の展開を匂わせる終わり方になっていたので機械があれば2期も見てみたいと思わせる作品でした。
作画・バトル描写について
バトル描写について、所謂能力バトルな炎がドーンとか、雷ズバー的なノリと迫力を重視しつつも微妙に理屈の流れを感じられつつもバトルの勢いを削ぐような説明は省いていて気持ちの良くみれました。重要なのは”理屈が完璧にハマってる気持ちよさ”ではなく、”なんとなく理屈が通ってる”と匂わせるギリギリ感ですね。そういう意味で良かったのは14話の大友先生VS蘆屋道満と16話の天海部長VS相馬多軌子でしょうか。どちらもテンポ良くギリギリの術の攻防が描かれていてコンテの上手さが感じられる良い回でした。
ただ、CGを使った式神バトルはあまり見所がなく残念でしたね。CG制作はオレンジなのでCG自体が悪いわけではなく単に見せ方が悪かったり、そもそも見せ場自体が少ないことが原因なんですが。
まぁ式神バトルは本作では重要ではないんですが、CG自体がキッチリ作りこまれていたんでもうちょっと見せ場があっても良かったかなぁと思います。
ヒロインについて
えーと個人的に1話~3話のプロローグに出てきた北斗(人間版)が大好きだったので、その後再登場がないのが辛すぎました。いや、花澤ヒロインも良いんですけどね……。金元寿子さんが演じるの処女感丸出しな奥手ヒロインが最高だったので……。
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総評
銀の匙は1期のときに少年漫画特有のテンポ悪さが出てしまい微妙だったんだけど、1期でタルい展開を消化したおかげか2期はテンポよく進めつつも重いテーマに切り込んでいてノイタミナらしい仕上がりになっていましたね。たまに脚本がタルい回があったりしましたが、概ね良く出来ていました。地味ながら演出が終始丁寧だったのが印象的で、脚本の良し悪しをダイレクトに作品の出来に繋げる作品づくりだったかなぁと思います。またA-1制作ということで作画も高いレベルで安定していて安心して毎週楽しめました。
作中の世界観と同じく誠実な姿勢を感じる制作体制でしたね。
連載中の作品なので物語が中途の段階で終わってしまうのは残念ですが、ちょうど1年の区切りで終わらせているし最終回で八軒の成長も見せているのでマイナスポイントにはならないかなと思います。
3期があればぜひ観たい作品です。
総評
2クールやって物語は未完、2014年秋から第二シーズン確定という中途の段階ではありますが一旦ここで総評とします。NHKアニメらしいどっしりと構えた丁寧なシリーズ構成と、スケジュールの余裕を感じさせる安定した作画で毎週楽しませて貰いました。2013年秋開始の2クールアニメの中で3指に入る出来だったと思います。
正直なところ視聴前は”ゲーム世界に取り込まれた”という食傷気味な設定や、同じ原作者の”まおゆう”でのアニメ化失敗の余韻で余り期待してなかったのですが、それらが吹っ飛ぶくらい6話の出来が良くそこから一気にお気に入りの作品になりましたね。
この「6話で好きになる」というのがこの作品のキーポイントで、とにかくシナリオの進み方が遅いんですよね。ただ遅い分、伏線回収回での衝撃と満足感が大きく非常に贅沢な楽しみ方をさせてくれたアニメだと思いました。
シリーズ構成・脚本について
まず思うのはこれがNHKアニメで良かったということ。本作は1話~10話の”円卓会議設立”と11話~21話の”ゴブリン討伐”という2つの長編シリーズに別れた構成になっています。どちらも、序盤から中盤は焦れったいぐらいゆっくりとシナリオを進めながら数々の伏線を蒔いていき、終盤で一気にそれらが芽吹いていくという構成になっており十分な放送枠を確保できないとこのシリーズ構成でのアニメ化は難しかったと思います。
やはりNHKアニメは盛大に放送枠を確保し、また無理の無い放送スケジュールを組めるので非常に恵まれているなぁと感じました。
余談ですが、25話(1期最終回)のBパートで23話までの話が大きな物語の枠組のプロローグであった事が明かされる構成になっており、25話を見終わった後にはシリーズ構成の妙を堪能した満足感とともに、「25話やってまだプロローグ……!」というNHKアニメの懐の深さに圧倒されましたね。
閑話休題。
他にシナリオ面でいうと、世界観設定も見事な作品でした。”ゲーム世界に取り込まれる”というともすれば残念なことになりがちな設定なのではじめは構えて観ていましたが、練り上げられたゲーム設定とその設定が自然に絡むストーリー展開はよく出来ており視聴前に抱いていた不安は杞憂となりました。
なにより嬉しいのは”ゲーム世界”という事がおざなりな設定ではなく、物語の基板として機能していることですね。僕がSAOに望んだことが、本作でようやく消化されてた気分です。
作画について
作画面も終始安定しており、毎週毎週「アカツキちゃんカワイイ!」が出来る萌えアニメ的側面も完備している隙の無さ。原作ファンが云うには小説では出番の無い場面でもアカツキちゃんの出番を作る周到さだったようです。アカツキちゃんに限らず、基本的に女性キャラのデザインが丸っこくて可愛いい上、演技・作画でのリアクションがいちいち可愛いのでぼーっと眺めてるだけでも幸せになれる良いアニメでした。