800画報アニメ観戦記
アニメの感想とか近況報告
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総評
漫画界に10数年単位で現れる天才的新人の作品のアニメ化ということで、放送前からド本命と目されていた本作。恐らく普通にアニメ化するだけでも十分評価されるぐらいに原作にパワーがあるわけですが、その原作パワーに負けないぐらいの作品作りで応え、原作を超えるものを作り上げたアニメ化だったと思います。とにかく立体機動・巨人のアクションが圧巻の出来でしたね。ストーリー面については弄りようがない分、アクション面が重点的になりますし、原作を読んだ誰もが「立体機動ってどうやって動くんだろう」と想像するわけですから絶対にしくじれない描写でしたが見事にその期待感のハードルを超え誰もが納得するアクションを描いてくれました。
アクション回と溜め回が上手いバランスで成立していたのも良かったですね。アクション回については毎回心踊るもの良いアクションが観れたと思います。
また原作で一貫して貫かれている”残酷な世界”というテーマ性を汲み演出や追加エピソードに反映されていて、原作を補強するような二人三脚の良いアニメ化でした。
2013年を代表するアニメ作品といって過言では無いでしょう。
ストーリー構成・脚本について
原作自体がアクションと共に巨人の謎や世界の理不尽を描いているので、アクションが無い回でも引っ張り込まれる力強さのある作品です。アニメ化に至ってはアクションの大幅補強でアクション回は大満足な上でその間の溜め回も世界観を知る上で重要ときているのでアニメ初見組の人なら飽きる暇なく引っ張り込まれるん構成だったんじゃなかと思います。また総評でも触れましたが、アニメの尺に落とし組む際にどうしても発生する間を埋めるために挟まれる追加エピソードも原作の雰囲気を反映し、かつより強固なものにするエピソードが多くスタッフの本気度を感じましたね。
あと謎のジャン推し。大抵の追加エピソードが基本ジャン推しなのはなんでなのか。いや嫌いじゃないけど。アニ戦にまで参加して大出世だなジャン。
作画・演出について
”作画兵団”という造語が生まれるほど作画スタッフの過労が心配されたアクション密度でまさに総力戦といった印象でした。それこそバケモノ原作という巨人に立ち向かう作画兵団という感じですね。実際問題1クール目後半で若干の息切れを感じたものの、それ以降は安定して高密度のアクションが展開され最終回では出し惜しみ話だ!とばかりにそれまでで最高のアクションバトルが楽しめました。
アクション以外でも、エレンやミカサを筆頭に狂気じみた精神を反映した表情に迫力があり全体的に熱量のある作画だったと思います。
一点残念だったのは原作のギャグ描写をいまいち表現しきれなかったかな、という点。これはシリアス作画のままギャグ表現に突入できる原作者の稀有なマンガ力が成せる業なので仕方ないかもしれませんがアニメ化ではシリアスな雰囲気の方が勝ってしまってちょっとギャグが弱かった気がします。
役者陣について
正義とか悪とか考える前にまず殺せ!と言わんばかりの狂気の攻撃性に満ちた最近珍しいタイプの主人公エレンを梶さんが上手く演じていましたね。特に巨人ぶっ殺す的発言は全編にわたって憎しみのこもった暗い迫力に満ちていてゾクゾクしました。エレン大好きマンことミカサも別方向に狂気じみていますが石川由依さんもハマり役でしたね。無口系ヒロインなのにちっとも可愛くないのがとても良かったです。(褒め言葉)
他にもアルミン・ジャン・兵長・ハンジなど原作イメージにピッタリの配役が多かったですね。
アクション主体の作品なので作品語りはあっさりしてしまいましたが、とにかく作品を観て迫力を体感して欲しい作品です。
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