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800画報アニメ観戦記

アニメの感想とか近況報告
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2015年TVアニメ私的ベスト10 (2016/01/13 )

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お久しぶりです、僕です。
昨年は私事でゴタゴタしており、しばらくネットから離れていたのですが、これからまたボチボチ活動していこかと思います。

昨年はほとんどアニメレビューができなかったこともあり、新年最初のエントリーは2015年アニメの振り返りです。
せっかくなので僕のお気に入り順にベスト10形式にしてみました。

拍手[2回]


第10位 『シドニアの騎士 第九惑星戦役』

シドニアの騎士の分割2期の2期目。
1期目から1年空いている辺りから、最初から2期を予定していたというよりは、1期の評判が悪ければそのまま打ち切り・・・的な扱いを受けかねなかった危うさがありますね。(「みんなの応援次第よ!」というやつですね。)
原作のストーリ上つむぎが出てからが本番なので1期は壮大な前振りにすぎず、それを受けての2期はかなり勢いに乗った作品に仕上がっていたかと思います。
また、作中で3期への伏線やブラム映像化への前振りを仕込んだりとかなり攻めの姿勢を見せてくれますね。1期・2期を含めて1シリーズとなるように完結させているので、単に1クール作品を見ただけにとどまらない充実感がありました。

3Dモデリングの巧みさも相変わらずで、2期からははつむぎが参入することであの不思議生物がどんな動きになるのか期待と不安を抱いていましたが、チンコヘッドの癖に可愛い動きと謎擬音を併せ持った可愛い生き物として描かれて感心しきり。

作中テクノロジーの進歩によってスケールを増すロボ戦も、見事なアニメーションに仕上げていました。特にラストのVS紅天蛾はドラゴンボールばりのアクションになっていて何が何やら感があるものの迫力のある映像でした。

また脚本面でも1期のときに引き続き、原作エピソードに忠実ながらも各シーンをアニメ用に調整し破綻なく構成したのはさすがです。
この辺原作未読の方がいれば是非アニメのストーリーと見比べてほしいなぁと思います。


物語的には2期終了で一区切りなわけですが、先日原作が最終巻を発売しめでたく大円団を迎えたので是非3期をやってシドニアの戦いを最後まで描き切ってほしいなぁと。2期の描写を見るに、スタッフも3期ヤル気十分という意気込みを感じますよ?
まずはブラム劇場アニメ化決定しているので、そちらを全力で応援したいですね。ちなみにブラムは弐瓶勉ファン激押しのハードSFの決定版ともいうべき至高の漫画なのでもし未見のかたがいれば是非劇場アニメの前に一読してほしいです。
今なら新装版も出ているのでとてもお得ですよ!

第9位 『ガッチャマン クラウズ インサイト』

1期の時にやりきった感があったので正直2期はどうなかーなんて思ってたんですが、中村監督にそんな心配は杞憂でしたね。
この監督は毎回テーマ探しとテーマの昇華がうまくて感心します。
クラウズのキャラと世界観を使っているのに1期とはまた違ったテーマに挑めるは素直にすごいと思います。
また、主テーマと絡めて1期から引き続きヒーローのあり方やネットとの関わり方というテーマもアップデートしているのもすごいですね。

それにしても、2000年前後の小泉政治から現在に至る15年の政治の歩みを戯画化するような作品がアニメから生まれるとは思ってもみませんでした。どうにもアニメ業界自体が政治色のある活動・描写を嫌うような傾向がるイメージだったので。
また政治を描くにしても何かの派閥によりそうような描写ではなく、冷静に過去に起こった事実から問題点をあぶり出すような目線で描いているのが好印象でした。

1期のときには宮野守が煽り屋として素晴らしい演技を見せてくれたわけですが、今作ではまた別の角度の煽り屋のミリオを諏訪部さんが好演しました。
ミリオネ屋は見てわかる通りミヤネ屋のパロディなわけですが、そこで戯画化されているのは社会的な事件をショー化しているマスコミ自体のメタ表現ですよね。

1期ではカッツェをネットのメタ的存在として描いた対比として、ミリオを持ってくるのが上手いですね。またミリオが明確な敵とならず結局最後まで事件の本質に関わらずに事件の対岸に居続けたあたりがなんともにくいです。

ガッチャマンとして変身したり、はじめちゃんやルイくん、うつつちゃんをはじめとした外見的に魅力溢れるキャラがいるにも関わらずその辺いっさいフィーチャーしないのも相変わらずでしたね。
いやその潔さがまた小気味いいんだけどね。
それにしても今回はテーマ的に敵を作ってはいけない展開だったから本当に戦闘が少なくて割り切りすぎだろと思いましたが…。


あとどうでもいいことだけど、累くんのコスプレしている人は男性でも女性でも本当最高だと思います。

第8話 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』

1期はラノベ原作にありがちな原作販促的な低予算感溢れる出来だったわけですが、2期では大幅にバージョンアップし、しっかりと物語を構築するような作品になっていました。
1期のころはお約束のごとく1クールしか与えられず、駆け足展開やようやく物語の核心に迫り始めるところで最終回だったりと不遇は扱いでしたが
そんな中でもしっかり爪痕を残していた作品だったのですが、こうやってしっかり原作ファンの応援が届いてこのレベルのアニメ化してもらえることは幸せですね。(本質的にはラノベ界隈の粗悪乱造的な原作使い潰しがひどすぎるだけなんだが・・・)

新キャラのいろはすを始めキャラクターの魅力の高さと八幡の間違ったユーモア、そして痛みのあるストーリーが現代的なラノベとしていい仕上がりをしていると思います。
1期の時にあった変な小ネタみたいのをばっさり捨てたあたりが特にいいですね。(材木座…。)


こういう作品を青春時代に味わえる現代の高校生は幸せですね。僕がもしいま高校生だったら俺ガイルを肴に何時間でもしゃべってられるような気がします。

それにしても作画がパワーワップしたことで、ガハマさんの可愛さが天井知らずに高まってますね。いろはすの作られた”あざとさ”と対比される天然男たらし的所作にまんまと心ときめいてしまいますよ。
とはいえ、いろはすのあざとさも好きです。というか佐倉綾音の”あざとい女子”の演技が異常にうまい。この辺もしかしたらあやねるの十八番になりえるかも知れない。

ゆきのんはストーリーの関係で1クールまるまる見せ場がなかったけど、続編があればきっとオタク心を震わせる見せ場があるはず。

作画的には基本的には高いレベルで整っていたわけですが、せっかくならあともう一歩踏み込んだ描写がみれると良かったかな、というのが贅沢な注文。
OPも意慾的な作画ではあるのだけど、演出・レイアウト・動きのタイミングなどあと一歩詰め切れていないような印象でした。

劇中の芝居も、要所要所ではよくできた作画芝居がみれたものの、心情を扱う作品ならあと一歩踏み込んで芝居に力を入れてくれると嬉しかなぁと思ったり。(それこそ、このあと紹介するベスト3のアニメは全てこの辺の作画芝居での心情表現がとてもうまい作品ばかりなので。)
まぁこの辺はストーリーの出来がいいだけにという部分があるので、次期があればより高みを目指せる作品として期待したいなと。

第7位 四月は君の嘘

いやーこの作品はね、ズルいと思う。と最終回視聴後からずっと主張している。
冷静にみて感動のストーリーがあり、作画のクオリティも高く、それでいて一人原画回を挟むなど挑戦的な試みも忘れないという非の打ち所が無い作品なのですが、最終回のかをりちゃんの告白から全てが逆転する展開をみて「それはズルいぞ」と思う自分が心の片隅にいるね。
基本的に最終回で明らかになる事実によって物語全体の構造が明らかになる1パターンの作品なんだけど、それにしてもあの展開はズルいって。
だってあのタイミングであの告白されちゃったらもうどうしょうもないじゃない、と。
なんかせめてハッピーエンドにするとか、さらにもう一段階大逆転がないとまんまとしてやられた感が強くて素直に褒められないんだよなぁ。
いやそれにしても、その感情があったとしてもこの順位なのだからそのぐらいこのアニメのことを認めているということなんだけど。
たぶん人によっては2015年の1位に選んでも間違いではないくらい良い出来でした。

面白いのはイシグロ監督がまだ若手なことなんですよね。
まだキャリアを積んでいるわけではないのに、難しい演奏シーンや心情を揺さぶるカットが連続するこの作品のクオリティコントールをしつづけあまつさえそのローテーションのなかに一人原画回までぶち込みますか、と。

ご本人のインタビューでもおっしゃってたんですが、演出的な癖がある作家タイプではなく全体をマネジメントすることに長けている職人タイプだとのことでその実力の高さを伺わせる看板作品に仕上がっていると思います。

今後イシグロ監督がどういった原作や脚本家と組んでいくのかによって真価が問われると思うので要注目ですね。

第6位 監獄学園

ガルパン・SHIROBAKOと正統派作品でスマッシュヒットを連発していても水島努監督は相変わらずですね。大好き。
噂によると監獄学園のアニメ化は水島監督の持ち込み企画だとか。最高だぜこの監督。

とりあえずメインキャストを人気男性声優にしておけば問題ないというロジックはアザゼルさんでの経験を生きていますね。
そんな単純なもんじゃねぇぞ、と思いつつしっかり女子受けしているのでちょろいもんです。このロジックを駆使すればどんなひどい下ネタギャグ漫画でもアニメ化できそうで楽しみです。

少しだけ真面目な話をすると監獄学園はいままでの水島ギャグ作品のなかでも突出してエロ描写が多くきちんとギャグとして成立するのか不安な面がありました。水島監督はガルパンの際にはストーリーの邪魔になるからという理由でパンチラ描写を禁止していますし。
ただ結果としてはそんな心配は杞憂でエロ描写がしっかりとギャグに昇華されていましたね。まさか副会長に顔面騎乗位されるシーンであんなに笑うことになるとは思いませんでした。

水島監督の突出したスキルの一つは情報量とテンポのコントロールですよね。
おそらくそこさえ掴んでしまえばシリアスでのギャグでも一定の成立感を作り上げることができてしまうのではないかと予想しています。
その上で、本作では声優陣の熱演が光っていました。
最低なセリフを最低なタイミングで吐き続ける男性達と何かが間違っている女性陣のコラボレーションで毎週大いに笑わせてもらいました。

なかでも小西克幸さん演じるのガクトは小西さんのキャリアのなかでも異質な役ではあったものの、これまでの兄貴分的イメージを打ち破る新たな十八番キャラとして定着するのではと密かに期待しています。

ラストですが綺麗に締めようと思えば締められる所を表生徒会編の引きを入れるとかあわよくば2期もと考えていいのでしょうか?
真面目な水島作品も好きですが、合間合間に本作のようなバカバカしいギャグ作品作ってもらえる事を期待しています。

第5位 アイドルマスター シンデレラガールズ

ソシャゲ特有の超多人数+個性の強すぎるキャラという構成でここまで正統派な作品ができあがるとは思いませんでしたね。
アイマスコンテンツは本線がシリアス路線を取っているので、その対極としてバラエティ路線に振っても十分成立する構造なのですが
あえてシリアス路線をぶつけてきているという点にまず拍手。

そしてプロデューサーのキャラクターも武Pという新機軸を打ち出してくるというどこまでの攻めの姿勢。
個性の強すぎる濃いキャラクター達の背景を掘り下げて、シリアス描写へもっていくあたりに強い意志を感じました。

またキャラクター同士の関係性についても、既存の設定にとらわれないカップリングを成立させたりと大きなコンテンツを借りた作品としては異例なぐらい強気な姿勢だったと思います。
これだけ攻めの姿勢での制作スタイルにもかかわらず、デレマスファンに受け入れられる作品に仕上げたのはすごいことだなぁと。
今ではラブライカやみくりーなは鉄板カプだし、プロデューサーといえばPヘッドではなく武Pですからね。

ただもちろん上述のような攻めの姿勢だけではなく、少しでも多くのキャラの登場させようというファンサービスも随所に感じられて作品性を確保しつつファンにも寄り添うバランス感の良さを感じさせます。


京アニ出身の高橋統子さんらしく、どことなく京アニの遺伝子を感じるような画面作り・演出が作品の雰囲気づくりに一役かっていました。
しっとりとした演出の中に、A-1らしいポップな絵づくりが合わさり新鮮さを感じました。


脚本・シリーズ構成は各所ですでに散々論じられていますが、まるでパズルのピースを1つづつ嵌めていくかのごとく緻密に伏線が張り巡らせれ適切なタイミングでそれらを回収していく美しい展開でした。
演出的な伏線も多かったので高雄監督が主体的にコントロールされていたのではと思いますが、高橋龍也さんの初シリーズ構成としても今後を期待させる仕事だったかと思います。

第4位 蒼穹のファフナー EXODUS

恥ずかしながら1期ファフナーってちゃんと見たことなかったんですよ。
ただやたらと熱心なファンが応援している事と、僕自身がここ数年ですっかり冲方さんのファンになった事とで試しに2期から見てみたらすっかり嵌まりましたねぇ。おかげでEXODUSを見ながら慌てて旧作を視聴することとなりなかなか大変でした・・・。

脚本は全編冲方さんが脚本が担当されており最初から最後まで重厚なストーリーが展開され1話あたりの満足度は非常に高いです。(重厚すぎて2クールに収まりきらなかった感が無きにしも非ず・・・)
過酷な世界観が示す通りに誰がいつ死ぬか分からない状況が延々と続くので、作品全体に緊張感が満ち満ちていましたね。

また1期からの情報がバックッボーンに積まれているので、ストーリー展開が非常にエキサイティングでした。
例えば従来のファフナーでの戦闘に加え、SDPという設定が加わることでのロボ+サイキックでの戦闘となった今作は見た目の迫力、戦略性の高いアクション展開に引き込まれました。さらにはザルヴァートルモデルが初期から参戦することで、通常のファフナー戦よりも高い次元の戦いが繰り広げられアクションパートが多層的に展開され密度の高さを感じました。

そして今作からロボ戦が3DCGとなり、3Dパートの制作はオレンジが担当していましたがこれが大当たりでしたね。
オレンジのロボCGアクションは以前から非常に評価が高いのですが、本作でもその評判通りの素晴らしいアクションでした。
上述の通り、ロボ戦ではサイキックを使ったアクロバティックなアクションが多様されるのですがこの描写がカッコよく描かれつつも、ハイスピードにアクションが展開されるとオレンジ特有の情報密度の高いカットに仕上がっており毎度毎度アクションパートには胸が躍りました。
オレンジのロボアクションというと、名シーンが多すぎてお勧めシーンを選ぶのが難しいと評判のマジェスティックプリンスが思い起こされますが、本作もマジプリに勝るとも劣らないロボアクションが堪能できる作品でした。

冲方さんの作品といえば、過酷な世界のわりに登場人物たちがチャーミングなところが魅力ですが本作でも随所でキャラクターたちの個性が垣間みれる描写が挟み込まれていて楽しませてくれました。
特に一騎と総士、芹と織姫の関係性はシリーズを通した決着を描いてくれたので満足度が高いですね。
あと総士に関しては本作から前線に出て戦うこともあってか終始ノリノリだったのが非常にツボです。


物語的には一区切りしたわけですが、ファフナー世界はまだまだ物語が作れる余地を残しているので今後の展開にも期待ですね。

第3位 血界戦線

松本理恵 × ボンズってなにその贅沢な組み合わせ!?ってなったのが最初の印象。
所々、松本監督の暴走が垣間みえてうーん・・・となることもあったけど基本は高評価でいいんじゃないでしょうか。

まずこの作品を語るなら外せないのがEDの作画ですよね。あのEDについての解説はWEBで探せばゴマンとあるので細かい論説は省きますが、あのEDのなにが凄いかというと、いわゆるダンス作画とは一線を画する「愉快に騒ぐ連中」を動きだけで表現できているのが素晴らしいのですよ。
ダンス作画といえば最近だといかに滑らかに動かかすか、いかにキャラクターを上手く・複雑に踊らせるか、という方向に注意が向きがちなんですが、滑らかな動きではなくカクカクとした動きでダンスも自体も適当な動きなのに、フィルムで伝えたい感情がダイレクトに伝わってくるというのが最高にカッコイイじゃないですか。
感覚派演出家・松森理恵の真骨頂が垣間みえた1品ですね。


本編の話に戻りますと、原作自体がB級志向の各話完結スタイルで、面白ければなんでもあり感が作品なので、演出家としての主張の強い松本監督との相性が良かったように思います。やりたい放題やれる原作で、やりたい放題やりたい演出家が、やりたい放題やったという形ですね。繰り返しになりますが、ちょっとやりたい放題やりすぎた感はあるのがマイナス点なんですが…。

個人的お勧めは理恵ちゃん大暴走だった後半よりは、原作エピソードを丁寧にアニメ化しつつアニメでしか表現できない要素を詰めこみまくった5話、6話です。
5話「震撃の血槌」はアリギュラというキャラクターを大胆に再構成しつつその芯にある部分を明確にする演出が神がかっていたと思います。(そして話の内容が終始ロクでもないのが最高です。)
6話はゲスト演出回で長崎健司氏を召喚するという離れ業。しかも演出が超カッコいいという・・・。長崎さんというとポップな演出が得意なイメージがあるのですが、こんなにビターで大人っぽい演出もできるんですね。


本作は松本監督のが東映以外のスタジオと組んでの初作品ということで良いスタートを切れた作品だったと思います。ただ一方で京騒戯画のときに感じられた問題点が克服されていないのでこの先どうなるかと心配でもあります。あれを監督の味として受け取ることもできるのですが、もう一段階エンタメとして昇華できる脚本家なりプロデューサーと組むことができればより良くなるのではないかと考えています。

第2位 響け!ユーフォニアム

僕はあまり京アニ作品を取り上げることは無いのですが、ユーフォはすっごい良かったですね。
扱っているテーマが「吹奏楽部特有の空気感」だっただけに、空気感を画面に描写するのがうまい京アニとうまく噛み合い弾けたのではないかと思います。また個人的なことですが、僕自身が青春の痛みと輝きを扱っている作品が大好物なのでその辺も評価に上乗せされてますね。


画面のクオリティに関しては京アニなので言わずもがな。作画は当然のこと演出・カメラワーク・効果に至るまで非常に洗練されており作品世界のリアリティを完璧に担保していますね。
また通常でもクオリティの高い画面なので決めシーンではより一層惹きつける画面に仕上げてきます。パッと思いつくだけでも5話の麗奈が髪をかき上げるカット、8話の大吉山山頂のカット、12話の走る久美子のカットと作品の随所に目を見張るカットが登場します。

京アニは熱心なファンが多くいるので細かく演出を語るのは他の方に譲りたいと思いますが、1点だけ注目したい点は監督とは別にシリーズ演出として山田尚子さんが起用されている点ですね。
監督だとどうしても演出以外のコントロールも担当しなければならないところに、今回の「シリーズ演出」という特殊な役職に配置することで集中して演出に取り組まれていたのが作品に対して良い影響を及ぼしたのではないかと考えています。
もちろん京アニだと各話演出の方もそれぞれ素晴らしいので、一概に何がどうとは論じられ無いのですが・・・。


空気感をいかに表現するか、というのがこの作品の生命線だとすればキャスト陣の演技も重要な要素となってきます。
まずは何においても主演の黒沢ともよさんが素晴らしかった。どっちつかず・日和見主義・どこか冷めてるといった特性を持つ久美子は作品内での中立的立場であり、このアニメのバランサーとして機能していたのですが彼女のなんとも言え無い煮え切ら無い態度をうまく演技で表現していたと思います。
またストーリー終盤でしだいに熱を帯びていく久美子に対しては、まさに体当たりの演技ともいうべき熱量が感じられ若手声優らしいフレッシュさが良い方向に作用したように感じます。

正直いままで黒沢さんのことはみりあちゃん@デレマスぐらいでしか知らなかったであまり注目もしてなかったんですが、久美子役で一気に印象が変わりましたね。今後の活躍に期待したいです。


そして久美子の相方として活躍した高坂麗奈役の安済知佳さんも好演でした。
安斎さんは棺姫のチャイカで難しいキャラを演じきっていたので僕の中で注目度の高い方なのですが、本作でもムラっ気のある孤高の天才を見事に演じきっていましたね。
特に麗奈は決めシーンにおけるカリスマ性の表現が求められているなかで、非常に力の入った画面作りが行われており、これに負けない芯のある力強い演技で麗奈というキャラクターを完成させていたのが印象的です。

他にも3年生陣の寿美菜子、早見沙織、茅原実里、日笠陽子は3年生だけが共有しているドラマを感じさせる重みのある演技でしたし、麗奈と正面からぶつかる裏の主人公ともいうべき吉川優子(りぼんちゃん)を演じた山岡ゆりさんも素晴らしかったです。


ユーフォは1クールで終わってしまいとてもとても残念だったのですが、BDセールスが好調だったおかげか劇場総集編&2期制作決定となっており今後が楽しみな作品です。

第1位 SHIROBAKO

本年の1位は文句のつけようがなくSHIROBAKOとなるでしょう。

オリジナル企画・アニメ業界物・10代のキャラが皆無という大きなハンデを背負っての強気の2クール制作を見事完走し、なおかつ作画・脚本ともに高いクオリティを保ち続けたというだけでも高評価に値するかと思います。
まずは上記の条件でこれだけの作品を作り上げた水島努監督とP.A.WORKSの力量に拍手を送りたいと思います。
そして、アニメ業界物を長く夢見てついには本企画を立ち上げてしまった堀川社長は流石です。

監獄学園の項でも取り上げたように情報量のコントロールが抜群にうまいのが水島監督の特徴ですが、アニメ業界という特異な環境を描くうえで発生する膨大な情報量、各部署・関係企業を描くうえで次々と増えていくキャラクターたちを見事に捌ききったのはお見事としか言いようがありません。
現在アニメ業界の第一線で活躍している様々な監督を思い浮かべてみても、これだけの情報量を捌き切れる人は他にいないのではないでしょうか?

またシリアスとギャグ、リアルと嘘のバランスコントロールも巧みで、アニメ業界の悪い部分を描きつつも常にエンタメと希望を忘れない展開を貫いたあたりも素晴らしい。毎回毎回、無視できない問題提起を続けているにも関わらず常に爽やかな視聴後感を残し続けたのはすごいことだと思います。


PA制作のアニメではおなじみですが、毎度のこと作画のクオリティコントロールも健在で、むしろこのこのクロリティ維持に自信があったからこそ進められた企画なんだと思います。(作画崩壊を語るアニメが作画崩壊したらしゃれになりませんし…)
関口可奈味さんのキャラデザは今回も魅力的で、アニメ的なデザインのキャラとリアルよりのデザインのキャラが見事に同居しておりキャラデザのレベルでもリアルと嘘のバランスを取っていたと思います。

作画も本編中終始安定しているだけに留まらず、”作画”がテーマとなる回では必ず劇中での完成映像として説得力のある映像をだしていたのが印象的でした。自分たちの仕事がどうあるべきかを論ずるアニメで、単に理想を語るだけではなく実際に物として出すのはクリエイターとして尊敬できる仕事でしたね。
またSHIROBAKOでの最も作画が印象的なカットは23話のアフレコスタジオで泣く宮守の演技。この泣き演技は後の世に語り継ぐべき素晴らしい作画芝居でした。

矢野さんみゃーもりみたいな娘は現実にいないとわかりつつも、でももしかしたらと一瞬思わせるような虚実の混ぜ方がなんとも心地よかったですね。
また20代のキャラが中心でもアニメなんだから魅力的に描けるということを証明するかのように5人娘が皆可愛く、挑戦的な印象を受けました。

キャスト陣では水島監督ならではの新人起用が光る作品でした。
とくに主役5人娘はキャラの位置付けと同様にこれから活躍していくであろう新人が起用されており、にくい配役ですね。
木村珠莉の体当たりの演技は宮森のキャラクターと被る部分が多く非常に好感がもてました。

それと個人的なことですが、今年一番泣かされたのも本作でした。
いやほんと、いろんな人が各々の職域で悩んだり、プライドをもって仕事をしている様を見ると毎回涙がこみ上げてきてしまいました。
また堀川社長が拘っていた世代間のつながりも描かれておりアニメ作りにかける思いや熱量が詰め込まれた素晴らしい1作でした。




いやー、こうして10作挙げるとさすがに文章量が多くて大変でした…。
ただ恐ろしいのは2015年は良いアニメが多くてベスト10形式では良いアニメを取り上げきれないですね。
ユリ熊、少ハリ、Fate、純潔のマリア、プレアデス、すべてがFになる、ワンパンマン、俺物語などなど…どれも良いアニメで10作選ぶのも大変でした。

ここまで良作が豊富な年も珍しく振り返ってみてもつくづく良い年だったなと思います。
またTVシリーズだけでなくアニメ映画も多く配給されており、こちらも良作が多かったです。アニメ映画の配給数は年々増えていっているので今後も新たな公開の場として注目していきたいですね。
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プロフィール
HN:
いちナぎ
性別:
男性
自己紹介:
2012年春からアニメ感想を書き溜めてます。
基本ネタバレ含みますのでご注意ください。

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