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800画報アニメ観戦記

アニメの感想とか近況報告
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惡の華 まとめ感想 (2013/07/06 )
TVアニメ 惡の華のまとめ感想です。





総評


長濱博史監督の演出力が高すぎて恐ろしくなるアニメでしたね。
初回感想の時も書いたんだけど、原作マンガは話の陰鬱さにやられて読み進められなかったんですよ。(1巻で挫折)それがアニメだとグイグイ引き寄せられて、しまいにゃ2期作ってくれと熱望する始末。
もちろん原作ストーリーのショッキングさありきなのは重々承知なんですが、この30分引きつける強さ、来週も絶対観ようと思わせる強さっていうのは演出力の高さがなせる業かと思いますね。

個人的には2013年第2クール終了作品の中では最高のアニメだと思うのですが、同時に春日や仲村の気持ちに寄り添えない人には意味不明な作品なんだろうなとも思います。(ロトスコが肌に合わないとかいう戯言を抜かしてる奴は論外)
特に7話のラストに共感できるか否かが大きい。あのシーンは春日・仲村の中に溜まっていた鬱憤がドバーーー!っとスバーーー!っと解放されるわけですが、あれに1mmも共感できないならこのアニメを観ても何も得られないと思うわけです。これはもう人生観の問題なのでしょうがない。
なのでぜひクソムシと自覚のある貴方は絶対に観たほうが良い!とオススメしたいです。

ロトスコープ


初回放送で物議を醸した全編ロトスコープの作画も、その特性を折込済みで演出されているのでまるで違和感なく受け入れられました。(世間で物議を醸していたのはロトスコというよりも、敢えてブサイク気味にしているキャラデザなんだけどね)
ロトスコープを採用した良かった点の一つに空気感がより強く伝わるという点があると思います。
仲村も春日もあの町や学校の閉鎖感に辟易しながら日々を生きているわけですが、その空気感がダイレクトに視聴者へ伝わるか否かでは物語への没入度が違ってきますよね。
最早ロトスコープ無しでこの作品は成り立たないなと思えるほど、作品にマッチした手法でした。

ロトスコープの恩恵を特に受けていたのは仲村さんでした。彼女の持つ独特の威圧感は実写キャストの佐々木南さんの”動きの演技”と声優キャストの伊瀬茉莉也の”声の演技”が合わさって初めて出来上がるキャラクターだった思います。
それと仲村さんの走りのリアルさね。何も気取らない素人っぽいマジ走りがすごく新鮮でした。仲村さんの走りが見れるのは5話、6話、11話、12話ですので気になった方はぜひ見返してください。必見です。

名シーン集


多すぎるのでとりあえず箇条書きで。

・第1話のOP・EDの入り方

・第1話で桐生市のくたびれ方、春日の捻くれ具合、90年台初期という時代背景を表現している点

・4話でのトイレで吠える仲村さん

・5話での公園のシーンって徐々に日が陰ってるらしいぜ?

・7話のラスト

・8話の冒頭10分の無言シーン

・10話での家を出るときに嘘をつく佐伯さん

・10話での山のシーン

・11話での春日の深夜徘徊が夢へと変化していくシーン

・12話ラストでのEDの入り方が1話と一緒になっている点

・13話仲村さんの部屋の緊張感、春日の視線描写


こうして見るとやはり6話まではあくまで仕込みで7話から、グっと話が動き出した感がありますね。
最終回での描写を見るとここからさらに話が拗れる予感が満載なのでぜひ第2部制作を願いたいものです。




それでは、また次回。

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プロフィール
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いちナぎ
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自己紹介:
2012年春から2017年までアニメ感想を書き溜めていました。現在はブログを移転しています。
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基本ネタバレ含みますのでご注意ください。
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