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800画報アニメ観戦記

アニメの感想とか近況報告
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残響のテロル まとめ感想 (2014/10/06 )

総評

この作品に対しての感想は色々複雑です。
とりあえず最終回の美しさに全てを持って行かれた感が強いですね。文句もいっぱいあるんですがあの最終回見せられちゃうと何も言えない……的な。
情緒的な映像の見せ方については渡辺信一郎監督の得意なラインなので「やっぱスゴイわ」と思う反面、結局いつもの渡辺信一郎作品じゃねーか!と思ったのも事実。

なんでそんな捻くれた感想に至ったかというのは、やはり序盤のミスリードが原因だと思います。
本作の基本スタイルは序盤で謎をまき散らしておいてラストで種明かしをするというタイプなので、謎に対する答えに納得できたか?驚いたか?というのが1つの評価点になります。
そういう意味では、「うーん……あんまり」という感じなんですよね。あそこまで社会派メッセージ臭を醸し出していた前半からすると結局愛情の問題に着地してしまうのか、と。この答えが見せたいならもっと他のやり方があった気がしてしまいます。
(それこそ”テロ”、”奪われた子どもたち”、”愛”というキーワードだとピングドラムを想起させますね。)

で、ここまで文句いってもやっぱり最終回はすごいんですよ。シナリオ的にも映像的にもとにかく美しい。これだけ納得いってない僕をねじ伏せられるぐらい力強いフィルムになっている。その事実だけ取ってみてもすごい作品だと言わざるをえない。


世の中的に「ハイヴいらなかったんじゃねーの」みたいな声も聞こえますが、あんまりそういう局所的な問題でも無い気がするんですよね。最終的なテーマ部分を語るにはハイヴ必要だし。
ようは上で触れたとおりに序盤で張った伏線に対して視聴者が納得できる回答を用意できるかどうかが全てだと思います。
本作で言えば原爆、テロ、劇場型犯罪というモチーフを回収できるかどうかって話ですね。
なのでスタッフにこの手の謎かけが得意なライターを連れてくれば……!という気がします。本作だとシリーズ構成置いてないのでその辺が手落ちだったかなぁという感じですね。

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いちナぎ
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2012年春から2017年までアニメ感想を書き溜めていました。現在はブログを移転しています。
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